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下ハン握って、アウターで。

大学時代の愉快なメンバーを中心に、ロードレーサーを縁にまた集まったり集まらなかったりする活動記録

コラム:今さら聞けない「フレーム素材」のこと

 

どうも、ニノマエです。

今回で二回目になる「今さら聞けない」シリーズ!今回はフレーム素材について話していこうかなと思います。

 

さて、昨今アルミとカーボンですっかり住み分けられてしまった様にも見えるロードバイク界隈。

「アルミは手頃だから…」

「カーボンは高いでしょ?」

「カーボンマシンはレース用だし…」

はたしてそうだろうか。

 

一概にアルミだなんだと、ひと括りにできない素材のおはなしです。

 

まず何があるの

さて、現在ロードバイクに主に使われている素材は以下の通りです。

・カーボン

・アルミ

・クロモリ

・チタン

あー、スカンジウムとか竹とか木とかイロモノ素材も若干数(しかも部分使用)ありますけど、そゆのは割愛で…。

 

では、1個いっこ掘り下げていきますか。

 

カーボン
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カーボン、CFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics)ですね。

炭素繊維と樹脂との複合材で炭素繊維強化プラスチックというのが正しいです。

 

自転車がらみでよく見かける「T~カーボン」(T1000とか)は東レ製カーボンのこと。

 基本的に数字が上がるほど上位の素材って事になるみたいです。

たとえば、T1000の引張強度はT300の倍だそうですが、引張強度というのがいわゆる「フレーム剛性」を決定している数字だと認識していただいて構わないと思います。

 

引張強度ってなにさ、って聞かれるとまぁ…専門外なんで弱いんですが。ブツの強度を測る目安のひとつです。ここが気になったひとはググってくださいまし。

 

カーボンフレームは振動吸収性に優れ、剛性も高く、スポーツ・レース向き!ってのがまぁ一般解釈だと思います。それで大体あってると思います。

けども!

買うときにはどんなクラスのカーボンが使われているか、少し気にかけてみてくださいね。

 

その指標のひとつとして「HM」の表記があるか。服屋じゃないです。「Hi-Modulus」です。

ハイモジュラスカーボンってなんか耳馴染みあるかと思います。
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引張強度にすぐれ…つまり壊れにくいカーボンです。簡単に言うと。

ちなみにUHMはウルトラハイモジュラスです。やだかっこいい。

 

 

アルミニウム
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元素記号「Al」元素番号13番。

一円玉の素材であり…ってんな事しっとるわ。

……と、思うかた。

自転車のアルミは違うんです!

 

えー、はい。

自転車のフレーム素材として使われているのはアルミそのものではなく、アルミ合金。

 

その合金配合で、価格や剛性がかわるんです。

 

6000系アルミ合金

アルミニウム-マグネシウム-ケイ素の合金

(Al-Mg-Si)
 強度、耐食性に優れ、さらに安価であるので、代表的な6063アルミ合金は建築用サッシとして大量に使われていたりします。

 量販ロードにおいて一般的なものは6061ですかね、某G社の5万切るクラスとか。

その上のクラスとして、より強度の高い6066や6011、6011Aといったアルミ合金が使用されていますね。

 

7000系アルミ合金

アルミニウム-亜鉛マグネシウムの合金

(Al-Zn-Mg)
 アルミニウム合金の中でもっとも強度のある7075は、超々ジュラルミンとも呼ばれています!かっこいい…。なんと開発したのは日本です。

4~5年前まではハイエンドアルミロードの主流だったこの7075アルミですが、同等の強度ながら軽量な6011Aの登場により若干失脚ぎみというか…

 

アルミはカーボンに比べ安価ですが、カーボンよりも長い時間研究されてきた素材だけあってマシンの完成度は高いと思います。

 

肝心なのはどのアルミ合金で作られているか。

価格帯から予測はできても、他社どうしを比べるときは特に注意したいですねー。

 

 

クロモリ
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クロモリとはクロームモリブデン鋼の事で、ロードにおいては「クロモリバイク」「スチールバイク」とも呼ばれますね。

SCMと略称で呼ばれる場合もあるようです。(SCM435、440、822等アルミ合金と同じく種類が別れるのです、がここは割愛。)

 

さらに同じSCMでも、ニッケルバナジウム鋼(ニバクロム)、マンガンモリブデン鋼(マーモリ)、ニッケルクロムモリブデン鋼(ニクロモリ)等、使用する部位や用途、フレームの方向性なんかで使い分けがあります。

この辺、ハンドビルトしてるビルダーさんと話すとすごく楽しいです。

 

「アルミより安い、重い、クロモリ」と思われがちですが、軽量なクロモリマシンってのも存在はします。が、「じゃあアルミでいいよね」ってなってしまうので…。

 

他素材と、比べての利点は「しなやかな乗り味(疲れにくさ)」と「頑丈さ」ですかね。

昔はスチールフレームは金槌で叩いて直したんですよ。

 

チタン
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チタン、正しくはチタニウムですが。

身近なものだとメガネやアクセサリー、果てはジェット機や航空宇宙機械の部品にまで幅広く使われていますが、加工や切削がとても難しく、アルミ・クロモリなど他の金属フレーム素材に比べ激しく値段が高いのです。

 

しかし!錆びにくく軽量かつ高剛性とまるで夢のような素材なのです!

 

安定供給のメーカーよりもハンドビルドで作成するビルダーさんの方が多く扱っている印象ですかね。一台ごとに異なる焼き跡なんかに量産型とは違う「一点もの」感が宿るのがいいですよねー。

 

まあ、そもそもが高価な素材なのと、メーカー・ビルダーの数が少ないのとでマシンの値段も高いものばかりです…

どうしてもラグジュアリーバイクとしての側面が強いですかねー…
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 さて、以上が素材ごとの紹介になります。

 

みなさん気になるのがフレーム寿命だと思います。

金具とかをグニグニ指で曲げてるうちに、折れる事あるじゃないですか。そう、金属疲労です。アレに似たことがロードバイクにも起こりうるのです。

 

そんないきなりポッキリと逝くことはないですが、疲労限界(金属疲労)を見極めるにはいくつか見るべき箇所があります!

塗装にひび割れやスジがよったりしてませんか?それは疲労限界の兆しです。

たくさん一緒に走ってきた相棒に別れを告げるのは寂しいですが、きれいな顔してても死にかかってます。

 

そういう意味ではクロモリはわりと長寿です。

旅をするひとがランドナーマシンに好んでクロモリをチョイスするのは、曲がっても叩けば直ることの他にこういう理由があるかと。

 

 

いやーー、ずいぶん長くなりました。

ここまで読んでくれたかた、ありがとーございます。

今回は下ハンブログには珍しく、アカデミックな内容だったのでは!?

 

素材の特性を知ることで、自分の走りに合ったマシン選びがしやすくなると思います。

(あとはお財布事情しだいですかねー。)

 

これからの人も、これからもな人も、よい自転車ライフを~。