下ハン握って、アウターで。

大学時代の愉快なメンバーを中心に、ロードレーサーを縁にまた集まったり集まらなかったりする活動記録

佐渡ロングライド210! 後編

 

どうも、ニノマエです!

「前日編」「当日編(前編)」に引き続き、佐渡ロングライド当日(後編)に、なります。

 

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両津BS→多田AS

お弁当と笹団子、つみれ汁と美味で贅沢な燃料を体にいれ、さらにはストレッチで体もほぐしてもらい、コンディションは万全に戻った。疲れが無いわけではないのだろうが、素敵な景色と大会ならではのアドレナリン的な何かで気持ちはすっかりハイである。

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間髪入れずに坂が始まる。コース変更でできた驚異の標高300メートルアップ。初コースで名前がないのでニノマエは勝手に「無名の怪物」と呼ぶことにした。

 

小川の横の林道を登っていく。さながら成木や裏ヤビツのようではあるが、ほのかにかおる潮風がここは僕の知らない坂だということを告げる。 

 

「前行かせてください!」とふらぱん。とてもここまで100km(しかもかなりのペースで)走ってきたとは思わせない登りである。

ふら「やっぱりキシリウムいいですねー、ください」

ニノ「あげません、自分で買ってください。」

ふみ「ニノさん、アルテグラください」

ニノ「早く自分のホイール買いやさい」

そうだ、今日はうちのホイールが全部出てるんでした。

 

そんな風に駄弁りながらもスルリスルリと他の参加者の列を抜いていく。ベルコンは何だかんだで峠走の回数も多いので、実は坂の練度が高いのでは…?

 

いよいよ斜度のえぐい区間へ入る。目視だが20%近い箇所もあった気すらする。

さすがにふらぱん後退。ニノマエはトルクで、ふみヤンは回転で「名無しの怪物」を攻略。しかし、2.3分もしないうちにかなり早くふらぱんも登ってくる。

「成木やっといてよかったです、あそこに比べれば全然…!」

たのもしすぎる。

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 下り、落車発生。すれ違いの一瞬だったが女の子のようであった。他の参加者が担いでいたが、意識がないようにも見えた。救護車・救急車まで動く事態。大丈夫だろうか…。

 

下り終え時計を見ると、さすがの獲得マージンも両津での休憩と今の坂でかなり削られ、一時間を切っていた。

多田ASまでの残りの平坦は再び高速巡航。追い風なのも味方して、40㎞/h超で進んで行く。

前方に8人くらいのオレンジ色のジャージの高速集団が見えてくる。ペダリストといえば、たしか神奈川の方のショップチームじゃなかっただろうか。

こちらもかなりの高速トレイン。大人しく後ろにつけば相当楽をしながらタイムを大幅に稼げるだろう、そう思い後ろについて数秒…僕の悪い癖が出る。ゆるりとペダリストトレインの右から前へ出る。後ろ二人から「まじですか」と聞かれるが、無理だったら大人しく下がればいいのでとにかく前へ出る。

 

夢の高速コラボトレイン。

追い風+下り基調で巡航速度は50km/h近く、たまに来る短い登りもそこまでの勢いだけですんなりとパスできる。振り返ると、まるでグランツールのゴール前数㎞のようにチームごとに固まっての棒状の集団。そして今、僕はその先頭にいる…これは気持ちいい。(しかし足は使わされている)

 

そんなこんなしているうちにあっという間にエイドへ。この数㎞はほんとに夢のような時間だった。減速しエイドへ入ると「ありがとう!」「良い引きだ!」などとペダリストチームから声をかけられる。むしろ僕が楽しくて勝手に前に出てしまってスンマセン…っていう気分なんですが。 

 

ふらぱんもペダリストチームのかたから「君たち走りキレイだねー!」と誉められていて上機嫌である。

 

多田ASではカットフルーツやおにぎり、コーラやアクエリアスなど。他の参加者がコーラの紙コップへカットレモンを入れていて「めっちゃ頭良いな…」と、すぐに真似っこ。はー、うまい キンキンに冷えてればなお良しだが、まあ贅沢は言うまいよ。

 

多田AS→小木AS

次のASへ向けて出発する。

小木ASのあとは最後の難関「小木坂」が待ち構えているから、できればこの区間はしっかり足を休めたい。が、ここに来て再びの向かい風。

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僕はともかく、軽く無茶なペースに付き合わせた二人にはしっかりと足を休めてもらいたい。ならば、やはり前を引いて貢献する他に僕の出来ることはない。上体をなるべく起こし、後ろのエアポケットを大きくする。

さっきたらふくおにぎりを食べたというのにガンガンと燃えて無くなっていくのがわかる。

エイドまで1㎞の文字をみたとたん 緊張の糸が切れたのか、急にトルクがかけられなくなった。残りの1㎞は手近にいた参加者の後ろにつき、なんとか小木エイドへ到着する。

 

小木AS→素浜AS

小木エイドではなんとか餅(覚えられないほどにニノマエは弱っていた)って御当地名物が配られていた。中にあんこが入っている?ふらぱんとふみヤンが嬉々としてたべていたのは覚えている。

とにかく味噌汁とおにぎりを腹に詰め、体と言う炉に燃料をくべる。あぁ、米が…米がうまい。

 

小木エイドは我々が佐渡に上陸した、「小木港」のそば。つまり、ここからの道は少し車で走っているのである。

フェリーでうけたダメージでグロッキーだった当時の記憶を掘り起こす。

ニノ「はて、小木坂ってけっこうヤバめだったのでは?二人とも覚えてる?思い出した?」

ふら「あ…思い出しちゃいました…」

ふみ「何てことしてくれるんですか」

ふら・ふみ『はぁーあ…』

 

二人からの暖かい激励を受けて再び走り出す。

太ももからふくらはぎまでを持参したエアーサロンパスで無理やり回復させはしたが、さあ…どこまでもつだろうか。

 

 じわり、じわりと斜度が上がってくる。

後日、たまたまこ区間をムービー撮影していた参加者の動画に映り込んでいたのを発見した。斜度と疲れできったねーダンシングをかますニノマエ。そしてその後ろを相変わらずのハイケイデンスでついてくるふみヤン。ふらぱんはここから1m30sくらい後ろだったようだ。

 

 

坂の終わりではどこかの宿だろうか、玄関の前で和太鼓をうちならして応援してくれている方も。リズムに合わせて精一杯手を上げてこれに応える。

 

素浜AS→ゴール

 小木坂を下り終えて少し行くと素浜AS。

これが最後の補給である。

 

持参したカフェイン系の補給ジェルを胃に叩き込み、なんとか最後の活力を体に作らせる。

 

細かいアップダウンを越え、あとは平坦…残り15㎞でとうとう限界が来る。踏んでも回しても20km/hも出なくなってしまった。後ろ二人も限界なのだろう、抜かすこともなくこのペースに合わせてくれている。

 

そんな調子で7㎞程走る。

他の参加者もにたような雰囲気で、疲れから軽くうなだれたようなフォームでゆっくりと軽いギアを回している。

 

残り8㎞、市街地に入る。これを抜ければとうとうゴールである。

時計と、手元の足切りタイムを記入した表を見比べる。すでに1時間以上の余裕はある。完走できないということは、まずないだろう。

競うレースでもない、順位やタイムも開示されない。早く戻ってきたから偉いわけでも、遅かったかダメということも無い。

それでもなぜか、沿道からの声援を聞くと限界な足に力が入った。

 

振り替えると背中をツりそうなので、ペースを上げて良いか声だけで二人へ確認する。

 「ツりそうですけど、いけます!」「やれます!」ほんとに、頼もしいばかりである。

 

ゆっくりと、ゆっくりとペースは上がっていく。振り返りはしなかったが、車輪の音が増えている。他の参加者も僕らのトレインに乗っていくようである。

どうにも、僕は後ろに人がいる方が強いらしい。気付けば、オールアウト寸前の体で時速は30km/h越え。

 

市街地を抜け、海岸沿いのストレートへ戻ってくる。

遠くに今朝くぐったゲートが見える。

『ニノマエ、ふらぱん、ふみヤン fromTOKYO!well come baaaaaack!』

スピーカーから声が響く。

さっき踏んだセンサーで選手の帰着を把握していたようだ。ずるいなぁ、こういう演出。こんなん嬉しいじゃん。

 

両手離しでガッツポーズをとってみたが、横風に煽られてふらつくので諦めた。(cosmicめ…こういうところでディープリムが恨めしくなるとは。)

 

三人横並びでゴールゲートをくぐる。

休憩込みで足切り-1h:15mくらいか、僕らは初めての佐渡ロングライドを無事に走りきった。

 3人して、疲労と充足感から無言のまましばらく呆けていた。

 

 

 ふらふらとグラウンドで休む。

ゴールではつみれ汁が配られていた。…実に体にしみる。

 

そして、例によって専門学生によるマッサージをうける。

ニノマエの膝と股、腰と背中は曲げるたびにバキバキと音を立てるほどだったので、学生に何度も痛くないか心配された。

 

 

車へ戻り自転車を積み込む…そして小木港フェリー乗り場へ。

さらば佐渡、絶対また来ます。きっと、来年。

 

行きの船ですっかりトラウマを植え付けられた我々三人は、酔い止めドロップを口に含み若干の緊張とともに出港を待つ。既に外は暗い、波の様子などわからない。

しかし、どうにも船は揺れない。そうか、これが普通なのか・・・

そんなことを考えているうちに意識がフェードアウト。どうやら爆睡していたらしく、気付けば直江津港。下船準備のアナウンスが流れていた。

車に乗り込まねば、起き上がろうとした体が、主に腰から下が鉛で置き換えれらたかのように重たい。

すさまじい疲れである、が、どこか心地いい。

 

再び夜通しの運転。翌日に仕事は休みをとっておいて正解、ここから仕事なんて絶対に無理である。翌日普通に出社予定のふらぱんは後部座席で丸まって寝ている。

かわいそうなふみヤンは、運転手が寝ないようにずっとおしゃべりに付き合わされている。

 

そんなこんなで夜は更け、そして明け、東京へ帰り着いた。

途方もない丸二日間だった。次回があるなら、次はもっと賢く動こう・・・

 

レンタカーを返して家まで歩く。

驚くくらい朝焼けがきれいだった。

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次はどこへ・・・いや、まずは寝よう。

 

つづく